マホガニーボディ + セットネック + ハムバッカーで TAP になれば使える!ってお話の続きです。
遂に探し求めてたドンピシャの音を手に入れました。ムフフ♪
その前に、レスポールとストラトの音の違いのおさらいから。
レスポールの音とは:
あの質量のマホガニーとセットネック + ハムバッカーの組み合わせでないと出ない音。
ストラトの音とは:
アルダー (or アッシュ) にデタッチャブルネック (ネックをネジで止める方式) で + シングルコイルでないと出ない音。
というわけで、両方の音を一本で出そうとしても構造上無理です。
しかし、コンポーネントギターなど、高級なモデルにはシングル時もこれなら使える!というギターがある。
今回は、持っているギターを改造して遂に理想の音色を出せた!というお話です。
2003年にちょいキズ特化で買ったこのギター、生鳴りがヤバい。異常に鳴る!
ホンジャラスマホガニー・ド乾燥ボディ + ネック + エボニー指板。構造はレスポールと同じなのにめっちゃ軽い。
出音はめちゃくちゃ粘って太くて、本家レスポールよりも太い音。
故に欠点もあり... 録音するとオケに馴染まない。笑
アナログシンセ、特に moog のベース音だと想像つく?高密度で太くてオケに混ざらない的なイメージ。
moog 弄ってないと共感できないかなぁ、とにかくね、音の密度が濃いって言うか、歌もののバッキングとかは厳しいのですw
というわけで、良いギターなのに出番が無くなり、ここ何年もちゃんと弾いてあげてなかった可哀そうなギターでした。
見た目も奇麗なバリトラで、ラッカー仕上げ。いかにもお高そうなギターですな♪ (定価はそれなりだけど買った値段は安かったw)
近年のコンポーネントギター
T's Guitars さんや Crews Maniac Sound さん等でストラト、テレキャスタイプのマホ + ハム Tap ってのがある。
セットネックはなかなかなくて、デタッチャブルが多い。
マホはハムバッカーと相性が良く、そもそもマホでシングルコイルってのがそうそう無い。(P-90は除く)
マホ + ハムの TAP 時の音は、アルダーよりもドンシャリ。ってかジャキジャキってかジャリジャリってか、所謂枯れたアルダーの鈴鳴りストラトみたいな繊細な細い音ではない。個人的にはクランチの「ジャキ・ジャリ」カッティングが気持ち良いですね♪
最近はこれらの50万クラスのマホ仕様のコンポーネントギターばっかり物色してて、やっぱそれくらい出さないと「あの音」は出ないのかと。
で、ふと思い出した。Zodiac のレスポールが正に「それ」ではないのか?と。そうだ、TAP 改造すればきっと...
よし!って Zodizc さんに電話しても繋がらず、メールしても返事が無く...
実は諸事情によりお店が休止状態っぽく...
そういう事情なので長年お付き合いのあるイケベさんのリペアルームにて改造を依頼。
大抵の改造は自分でやっちゃうんだけど、ハムバッカーが2芯だったので4芯にするため、今回はお願いすることにした。
このハムバッカー、実は2芯でした!チーン、終了... と思ったら、なーんと4芯化できるとのことで。素晴らしい~!
というわけで TAP 配線を考えた
通常2ハムの場合、TAP するとピックアップのネジのポールピース「じゃない」方同士がシングルになる。
この図の場合は白い方のピックアップがそれぞれシングルになる。
仕組みは、直列に繋がってる4芯の + と - のジョイント部をアースに落とすと、黒い方だけ死んで白い方がシングルになる。
リアのトーンポットを引っ張ると、強制的に両方のハムは「白いピックアップのみ」のシングルになる。
今回はこれにもうひとつスイッチを追加して、フロントのみ、黒か白かを選べるように考えてみた。
フロントのトーンポットを引っ張ると、4芯の + と - のジョイント部が今度はプラスに落ちるので白い方が死んで黒い方がシングルになる。
この状態でリアのトーンポットを引っ張ると、リアは白い方のシングルに、フロントは黒い方のシングルになる。
ピックアップセレクターがセンター時のハーフトーンも「黒 + 白」、「白 + 白」が選べるようになる。
更に、「黒 + 白」のハーフトーン時は、並列のハムになるのでノイズが消えるというおまけ付き!
なんでノイズが消えるかって?うーんコイルが逆巻き同士を並列に繋ぐからです。わかんないよね?w めっちゃ長くなるのでまたいつか!笑
で、出来ました~!!w
ピックアップカバーは作業で外すということで、外したままにしてもらいました。
やっぱカバーが無い方がハイ落ちしないと言うか、音もスッキリする気がしますね。そして印象もだいぶ変わります。
さて、試奏が楽しみで仕方がない!
ハムバッカーの音
カバーを外したら、大量のろう漬けがしてあったそうで、全部取ったので変わりそうな予感。
※ろう漬けってのは、ハウリング防止にピックアップごと溶かした「ろう」に漬けちゃう事を指します。
・野太い低音がスッキリした
・ハイが出るようにうなった
・moog っぽさが緩和した!ww でもフロントのブーミーさは健在で、もはや凶器、狂気。笑
TAP した音 / リア
・ハムの内側のシングルなので、ストラトのリアよりはキンキンしない
・このリアのシングルのみは使わないかな。(おいおらはストラトでも使いません)
TAP した音 / フロント
・ハムの内側のシングルは、所謂ストラトのセンター的なイメージ。でも細くならない。
・ハムの外側のシングルは、所謂ストラトのフロント的なイメージ。でも細くならない。
・どっちも良い。どっちも使える!
TAP した音 / ハーフトーン (内側同士)
・来た来た来た!これですよ、このジャキジャキ感最高ですっ!!
・リフはネバネバ、カッティングはジャキジャキ、ソロは粒立ちが荒いのに甘めでロングトーン。素敵過ぎるっ!!
TAP した音 / ハーフトーン (フロント外側、リア内側)
・若干フロント臭くなり甘さが増してジャキジャキ感もちょっぴり薄まる
・ジージーノイズが消えるw 並列のハムになってますなw
二日間弾き倒した印象は、バッチリ過ぎて笑顔が絶えない感じでした♪
何年もちゃんと弾いてなかったこのギターが、いきなりメインギターに昇格!
通常、レスポールで16のカッティングはほぼしないし諦めてるんだけど、これの TAP 時の音はサマになるんで不思議な感じ。
マホボディでセットネックで 2ハム TAP ってのは他にも数本持ってるけどこの音は出ないですねぇ。
なんだろ、やっぱボディ材の違いなんかなぁ、良く枯れたホンジャラス・マホガニーって、もうそれだけで優勝!ってことなのかも。
特にハーフトーン時の粒立ちの荒さ (粗さではない) はヤバい。何時間でも弾いていられる気持ち良さ!
というわけで、今回は数万の改造で危うく50万のギターを買わずに済みましたってことかな?笑
きっと、50万前後のこの仕様のギターはこの音出ます。間違いないです。
でも残念ながら、同じ仕様の15万のギター持ってますが、、出ないですね。
そういうもんなのかね... 音色の要素って他にもピックアップやナットやペグ、ブリッジや弦やピックって色々要素はあるんだけども。
やっぱ一番基になってる木材のグレードがそのままキャラになるようですなぁ。
結局15万のギター3本買うなら、最初に45万のギター買った方が良いって考えもアリな気がしますね。でもなぁ、1本じゃ満足できないのが人の欲なんだよねー。
というわけで、また弾き倒しますか! 次回もお楽しみに~!
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今回お世話になった、イケベ楽器さんのリペアー店「WSR」さん。
渋谷のカオスな開発により、246渡った辺りに点在してたイケベ各店が「イケシブ」という新しいお店に統合、移転しましたね。
色々相談しながらリペアーしてもらえるので興味のある方は是非!
詳細はこちらです!→ イケベ楽器 WSR

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